「元気に見えるけど……元気かや?」
京ママが聞きづらそうにしながら、ケーキを出してくれた。
「……学校は楽しいよ」
「そう……ならよかったけん」
綾はただ笑い返した。京がいたら、もっともっと、きっと何倍も楽しい。
半年……。半年来なかっただけで、もう他人の家のような気がした。あんなに毎日来てたのに……居場所がひとつ、失くなった感じ……。
「おい綾」
律兄に呼ばれてハッとする。
「はい……」
「お前、俺の妹なんじゃろ!?」
「……はい」
「だけん、これからも家に来い」
「……」
「家族は一緒におるんが当たり前じゃろ!?」
「は……はぁ……」
な……何? まさか励まされてる?
「昔みたいに顔出せ! 返事は!?」
体育会系みたいに声を張り上げる律兄につられて、ピシッと背筋を伸ばす。
「はいっ」
「よしっ!」
「………」
シーンと静まり返るリビング。



