「律……久しぶり」
「おっ、陸じゃあ〜ん! 元気ぃ!?」
律兄は窓の外から身を乗り出して、無邪気に陸を抱き締めた。
「うん。離して」
「いやいや〜。しばらく見んうちにカッコよくなっちょるなぁ」
「綾に何か用かや?」
「そっ、拉致!」
「……へー」
「陸……そこは助けなきゃって思うとこだよ……」
「あ、用意できたかや? 原チャで来てるけんねっ。俺ん家まですぐだが~」
律兄は原チャの鍵を顔の横で回す。
「はは……」
「律さんっ……あの……」
「ん? 大丈夫っ。陽子ちゃんが心配するようなことはせんが!」
陽子はホッとしたみたいだけど、綾はホッとしない!
「さっ、行こうか綾! お騒がせしましたぁ〜」
女子が「えー、もう行っちゃうのー」と騒ぎ、男子は凝視しまくり。帰ろうとしてた生徒は、律兄を綾の彼氏と勘違いしている。
「……はあぁ……」
この後どうなるんだろ……。



