───────…
「綾っ!」
「綾ちゃん!」
「綾っ」
…………。
回りを見回すと、複数の人影。
「良かった……綾、気分は?」
「……パパ?」
「うん。気分悪くない?」
「……へーき……」
だんだん視界がはっきりしてきて、ここが病院だと気付いた。
「綾ちゃん……」
声を頼りに目を動かすと、京ママがいた。
「あれ? どうし……あれ? 律兄……直姉……」
あれ? 綾、京の部屋にいたはずなのに、何で病院にいるんだろう。
ゆっくり体を起こすと、パパが背中を支えてくれた。
「……京くんの部屋で倒れてたんだよ」
「えっ……覚えてない……」
「あたしが部屋に見に行って、そしたら綾ちゃん倒れちょって。近付いてみたら苦しそうだったけん……急いで救急車を……」
……そういえば、胸が痛かった。
「軽い発作でよかったよ」
「心配かけてごめんなさい……」
「いいよ……京くんのこともあったんだろ?」
……京……そうだ……。
「もう、いないんだね……」
途端に悲しくなってきて、俯く。
「綾……」
律兄の声に顔を上げる。何となく、京の声と似ている気がした。
見ると、律兄は白い封筒を差し出していた。
「……?」
不思議に思いながら封筒を受け取る。



