「綾っ!?」
京は驚いた顔をしたけど、すぐに優しい笑顔に戻り綾のほうへ歩み寄って来る。
勢いに気圧され動けずにいると、
「やっぱ同じクラス! 俺、絶対また会えると思ってたけんっ」
京は何のためらいもなく、綾の手を握り締めた。
「───っ」
体が……熱い。
体中全ての熱が、握られた手から出ている気がした。
「京っ! 知り合いかや!?」
声のするほうを見ると、クラスのちょうど真ん中で女の子が立ち上がっていた。真っ黒な髪が肩まである、可愛い子。
何か勘違いをしているのか、綾を食い入るように見ている。
「1週間前から友達だけん!」
何気ないひと言だったけど彼女は気に入らなかったのか、すごい形相で綾を見てきた。
何か、マズい雰囲気……?
そう思い、とっさに弁解する。
「ほんのちょっと話しただけじゃん!」
「1回話した者は友。これ俺の鉄則だけん」
あ……そうですか……。
あまりに自信満々に言うから、反論する気も失せてしまった。



