暫く様子を見ていると、お姉さんとふと目が合った。
「初めまして……綾ちゃんだよね?」
「はいっ! 初めましてっ」
「京から聞いちょーよ。可愛い彼女がいるって」
「ちょ、直姉!」
「こーんなに可愛い子なんて聞いちょらんよ〜。ちょっと妬けるけんっ」
「えっと……あ……、あのっ! 直姉って呼んでいいですか!?」
緊張で声がうわずった綾以外のみんなが、ポカーンとしていた。
「やっ! かっ……可愛いー!! 妹できちゃった!!」
「おい直姉っ、綾は俺の妹だけん!」
「何よ律!」
「綾ちゃんは私の子よ〜っ」
綾は直姉たちに囲まれて、京は呆れて涙も枯れていた。
「綾ってばモテモテ〜っ」
「だけん俺のだが」
「んなっ!」
ボッ!と熱を持つ頬。何も言い返せずにいると、律兄と直姉がからかってくる。
「「ひゅーひゅー!」」
「冷やかさないでください!」
直姉が帰ってきて、卒業式の日はとても幸せな思い出になった。



