「ホントに終わったんだねえ〜……実感ないね」
「みんなと中学一緒だけんねえ」
「まっ、めでたいってことで!」
綾、京、陽子、陸の4人は一緒に帰っていた。田んぼ道をゆっくりゆっくり歩く。
「はぁ〜……卒業かぁ……」
この町に来た日を思い出す。
すごい田舎だと、失礼なこと思ったなぁ……。
「綾は4年生の時にここに来ちょーよね。でもあたしはずっと昔からいた気がしちょった」
「えぇ〜?」
「……馴染んでたけんね」
陸が言い、
「綾は人に好かれるけん、何も違和感なか」
と、京が笑った。
「………」
単純に嬉しかった。綾はこの町に引っ越す前、とても不安だったのに……。
「……綾ね、この町に越して来る時……嫌でしょうがなかったの。……ママをね、東京においてっちゃう気がして。でもそんなことなかった。ママはいつでも綾のそばにいたし、姿は見えなくても、確かな存在を感じられたんだぁ……」
病気になっても東京を離れても、ママはいつだって綾のそばにいた。
「綾、この町に来てよかった! みんなに会えて幸せだよっ。毎日が楽しくて輝いて……かけがえのない思い出ばっかり!! だから……これからもよろしくね」
ニコッと笑うと、京も陽子も陸も笑った。
綾の、かけがえのない人たち。
これからも、かけがえのない仲間。



