「何しちょーか」
「っ京!」
「? はよ」
そう京が言った時、京と郁子の目が合い、胸がぎゅっと締め付けられる。
「おは……」
京が言い終わらない内に、郁子は猛ダッシュで教室を飛び出した。
「……無視?」
「……郁子と何かあったんだ」
京はギクリと体を揺らす。
「何かあったんでしょ!?」
ずいっと京に近付くと、あからさまに目を逸らされた。
「いや別に……」
「……陸」
くるりと向きを変え、京と一緒に登校してきた陸に標的を変える。陸の顔が一瞬だけ引きつったのを、綾は見逃さなかった。
「何があったのかなぁ?」
ニコリと笑って聞くと、陸は首を傾けて京をチラッと見た。
「……本人に聞けば?」
「ばっ、陸っ!」
京は慌てふためき、綾はニッコリ笑う。
「何が、あったのかなぁ?」
「綾さん怖いけん……」
話さなきゃ許さないんだから!



