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「こんばんはーっ」
卒業間近の休日、いつものように京の家に遊びに行き玄関の戸を開けた。
「お。綾じゃん」
「うわっ、律兄オレンジ!」
「ん? ああ、髪? 推薦でもう高校受かったけん。似合うじゃろっ」
京の家に行くと、律兄が玄関で靴をはいていた。
「似合うけど……どっか行くの?」
「彼女ん家〜っ」
「えっ、できたの!? てか今から!?」
「……」
律兄が顔をしかめて、驚く綾を見つめてきた。
「ん?」
「綾、今から!?って時間に、お前も彼氏ん家に来ちょるが」
「……えへ」
律兄はおかしそうに笑って綾の頭を撫でると、彼女の家に向かって行った。律兄を見送って、まずリビングに向かう。
「こんばんわっ」
「あら綾ちゃん、いらっしゃい」
「今律兄に会ったよ」
「あぁ……律ね。あんな髪で弁護士になれるんかや……」
「でもカッコいいから、若い子に人気の弁護士になれるよっ」
「そうだといいわぁ〜。京、2階にいるけん、行ってきんさい」
「はーい」
夕飯の準備をする京ママに手を振って、リビングを出る。



