ああ……綾……。
何でそうやって、ひとりで抱えようとするんだよ。
綾が病気だから、俺が綾を重いと感じるとでも思っちょるんか?
そんなこと、感じもせんのに。
「一緒におるって言うたが」
「……京に頼りたくない」
「……俺がいなくて平気だと思っちょるんか?」
「平気じゃないけどっ。平気にならなくちゃいけないんだよっ」
「俺の気持ちは無視かや」
綾は目を見開いて、すぐ眉を寄せた。
「……だっ……て……」
「俺は綾が好きで一緒にいたいと思うけん」
「……っ……」
綾は、ダメだと言うように首を振る。しゃくり上げるその姿を、俺は見つめた。
「それでも俺は、綾を嫌いにならんといけんのかや」
「…………」
沈黙が続いて、俺は黙っていた。
嫌だと言ってほしくて。そばにいることを許されたくて。黙っちょった。



