「紅茶でいいかや?」
「あ。ありがとう!」
京ママに出された紅茶をひと口飲むと、高ぶっていた気持ちがだいぶおさまった。
「今までずっと入院しちょったんじゃろ? 退院したかや?」
「……うん。この前」
「そっか、よくなったんか」
少し微笑む京に、ずきんと胸が痛むのを感じた。
「……そのことで、今日来たの」
今日、京に内緒で京の家に来たのは、綾の弱さ。京がいたら、全部話す。京がいなかったら、また今度……。
逃げ道を作っていたんだ。
でももう、京に嘘はつけない……。
真っ直ぐ、京の目を見て言った。
「綾、病気なの」
京は目を見開いて、視線を床に落とした。
「……発作って聞いちょったから、そうかもとは思ってたけん」
「普通の病気だったらまだ良かったのにね」
京は綾を不思議そうに見つめ、京が口を開く前に綾が続けた。
「原因不明の病気なの」
綾は、治るか分からない病気なんだよ。



