+++++Side*京+++++
一瞬、何が起こったのか全く分からなかった。綾が顔を歪ませて、苦しそうに倒れた。
「……綾……?」
先生たちが駆け付けて来たけど、俺は動かない綾をジッと見ているだけだった。
「早く保健室に!」
「救急車も呼んで!」
「三波さん!」
口々に騒ぐ先生たちの声にやっと顔を上げると、校長先生までいて、担任は顔を青くしていた。
俺はその光景で、直姉を思い出す。視線を落とすと、ぐったりとして動かない綾の姿。
ゾクッと背筋が凍る。
「っ先生! 綾、どうしたけん!!」
担任にすがるように叫ぶが、何も言ってはくれない。
さっき起きたのは、何だ?
綾はどうなるんだよ……っ。
「京……お前はみんなと教室に戻っちょれ。お前らも! 授業は中止! 教室で自習しちょれ!!」
ざわめくクラスのやつら。俺はどうしても綾のそばにいたかったけど、陸に無理やり教室まで連れて行かれた。



