「大丈夫かやー?」
心配そうに駆け寄る陽子に、まだ少しクラクラしたけれど、笑顔を向けることができた。
「石につまずいたのー」
「ドジやねー、気をつけぇ」
「はーい」
「綾っ!」
グンッと腕を引っ張られて、体が後ろにのけ反る。
「何っ!? ……京……」
ヤダ……待って。そんな顔しないで。
京は眉間に深くシワを寄せて、悲しそうな、不安そうな表情で見てくる。
耐えられなくて、視線を逸らした。
「何を我慢しちょー」
「……何が? 綾、我慢なんてしてないよ」
「バレてないと思っちょったんか? さっき石なんかにつまずいちょらんかったが」
「───っ」
何でよ。何で気付くの?
綾は強くなろうとしてるのに、どうして京は、綾の弱い部分を見つけるの。
「……まだ夢見ちょるんだろ? 無理すんなや。一緒に保健室行っちゃるから」
京の優しさにプツンと何かが切れて、我慢していたものが一気に溢れ出した。



