「綾、最近元気よかね」
体育の時間、綾たちの試合が終わり、休憩中に陽子がおかしそうに言う。
「……そう?」
「うん。何か元気だが」
……カラ元気に見えてないかな。
「陽子っ!! 笑う門には福きたるだよっ」
「何かやソレ〜」
ふたりで笑っていると、足元にボールが転がってきた。顔を上げると、陸と、手招きする京の姿。
「綾っ。陽子! 試合ー!」
「「はーい」」
京と陸のところに、小走りで向かう。
暑いなあ……今日……。
照り付ける太陽を見上げると、クラッと目眩が襲った。
────やばい───。
意思とは関係なしに、体が崩れる。
「綾っ!?」
京が走ってくるのが分かる。
やばい……立たなきゃ……。
起きて、平気だって……笑わなきゃ……。
だけど、立ち上がる前に京は綾の元に着いてしまった。
「綾! 大丈夫かや!?」
頭がクラクラしたけど、何とか意識はあった。だけど自信がない。
絶対顔色悪いよ……。
「ハハッ、大丈夫。ちょっと石につまずいただけっ」
足の泥をはらって京の顔を見ないまま、陽子の元へ歩いた。



