「先生、綾、具合悪いって」
「あら。三波さんっ大丈夫?」
「平気だよ……」
近くにあったソファーに座ると、綾の病気を知ってる保健室の先生は心配そうに額に手を当ててきた。
「熱はなかね」
「綾は熱出ない体質だけん」
「横になったら? 少しは楽になるけん」
……寝たくない。またママの夢を見るかもしれないし……。
「……大丈夫です」
「横になっちょれよ。本当に顔色悪いが」
「……分かった」
京に心配を掛けたくなくて素直に頷き、京と離れると先生がベットに案内してくれて横になった。
寝なきゃいいんだ。そしたら、あんなに怖い夢を見なくてすむよね…?
だけどベットに横になると、途端に睡魔が襲って来た。
――……やだっ!
見たくない……。
見たくない!!
「─────けぇっ」
きっと、ひどい声だったと思う。目に涙を溜めて、絞り出すように京の名前を呼んだ。



