「ママッ!!」
────ガバッ!
「ハァッ……ハッ……」
目を覚ますと同時に、体を勢いよく起こした。体は汗で濡れて、顔は涙で濡れていた。
「……マ、マ……」
息が切れる。涙が止まらない。
最近また、ママの夢を見る。
ママが真っ暗な場所で、ずっと歩いてる夢。
ママって呼ぶと笑って立ち止まってくれるのに、走っても走っても追い付けない。
そのうちママが見えなくなって、綾は一人ぼっちで暗闇に残された……。
去年の冬から時々見るようになった夢。
胸が、痛い。
──────…
「綾……顔色悪いね……」
朝食中、パパが心配そうな顔で綾を見つめている。
「んー……。最近寝れなくて……」
「……胸、痛くない?」
ギクリと体が固まる。
「んーん。痛くない」
「ならいいけど……発作おきてからじゃ遅いんだから、痛くなったら言うんだよ?」
「うん」
もう痛いなんて言えない。
パパに、心配かけたくない……。



