「綾ー。帰るー」
「今行くー」
クラスメートと軽く言葉を交わしながら、教室の入口で待つ京の元へ急ぐ。
「遅いが」
「へへーっ」と笑って誤魔化すと、京は呆れた顔をしながらも笑い返した。
……京の笑顔ってやっぱいい……。って綾、変態みたいじゃん!!
「そういや綾の親父、今週出張かや?」
帰り道、透明とピンクの傘を並べながら歩く。
「うん、そー」
ピンクの傘をくるくる回して雨を避けながら、何のためらいもなく綾は口を開く。
「泊まりに行っていい?」
「ん。あーっ、でもな……」
「何?」
「や。じゃー土日に」
「うん……」
綾の家の前で別れて、京の後ろ姿を見送った。大好きな京の後ろ姿を見ながら、首を捻る。
「んん?」
何だったんだろ??



