「えっと……」
気まずくなって目をキョロキョロさせると、教頭先生は笑った。
「私も子供の時は君たちのようだったけん」
「え?」
「やっぱり教頭先生は違うが! 話が分かっちょる」
「こら京っ! 綾も! 早く教室に戻りんさい!!」
先生が怒って、困り果てている。これを面白いと思う綾って、悪い子かも……。
「戻れと言われて〜?」
京が綾を見ながら言い、綾も悪戯に笑って続ける。
「戻るうちらじゃー?」
先生と教頭先生に、Vサインを向けた。
「「ないっ!」」
言葉と同時に、一目散に逃げる。
「んなっ! こらぁぁぁぁああ!!」
後ろで先生の叫びが聞こえたけど、知らないふり。
綾たちは桜が散る道を、手を繋いで走り抜けた。



