「うるさくて眠れんけん」
「綾、まだ寝ちょーよ」
律兄もすでに起きていて、似合わんコーヒーを飲んどる。
「ん? うん」
「そこで」
……そこ?
律兄が指差す方を見ると、綾が見慣れたタオルケットをかぶってソファーで眠っていた。
「……何でこんなとこにいるかや」
しかもアレって……俺のタオルケットじゃん……。
「昨日の夜、寝れないって起きたけん。母ちゃんと寝かせてみても寝れないって言うけん、まさかと思ったら……」
「たら……何?」
みんなニヤニヤしている。
何だよ……怖いが……。
「京のタオルケットかけた途端、爆睡しちょーよ」
…………は?
「タオルケットでお前の存在感じて、安心したんじゃろ」
綾が……?
「いっつもこの家では京と寝ちょったからね。昨日はいつもと違くて不安になったんよ」
母さんが嬉しそうに微笑んだけど、俺には信じられなかった。



