「わーっ!」
広い。何て言うか、広いっ!
玄関からリビングへ入り、キョロキョロと周りを見渡す。
寝てる間に業者さんが荷物を運び終わっていたらしく、あちこちに段ボールがあった。
それをこれから数日間片づけなければならないのかと考えると憂鬱だけど、ソファーやテーブル、テレビなど大きい家具は全て並べてあった。
洋風で白が基調になっているお洒落なリビング。
天井も高くて、前の家と同じように、リビングに面した大きな窓から庭が見える。
「わー……」
目が点になっている綾を見て、隣でパパがクスクス笑ってる。
「気に入ってもらえてよかった。ヤダなんて言われたら、どうしようと思ってたんだよ」
そう微笑むパパを見て、顔が赤くなった。
お姫様になれたみたいって思ったの、バレたかな……。