「俺が言っちょるのは、愛してるとかの好きだけん」
ぽかんとしていると陸が溜め息を付き、それで我に戻った。
何だか顔が熱い。
「いや! 綾のことは好きだけん。でもそういうのじゃないがっ」
「じゃあ顔赤くすることないけん」
そんなこと言われても……。
俺は混乱して何も言えんかった。
ただ頭には綾の顔ばかり浮かんできて、顔の熱が引くことがない。
「……素直になれば、すぐ分かるけん」
陸は帰りの会が終わると、それだけ言って帰って行った。
……素直って。
友達と話しちょる綾を見ると、目が合った。けれど綾はパッと俯いて、すぐ目を逸らした。
俺は無意識にカバンを掴むと、綾に向かう。
「!!」
綾はそれに気付いたのか、急いで自分のカバンを持つと、逃げるように走った。
「!! 綾っ」
足速えぇ……!



