「綾! 京のやつ、浮気しちょー!!」
「うおいっ!!」
綾はぽかんとしてから、クスッと笑った。
「誰と?」
「郁子ってやつ!! 昨日ふたりで帰っちょったけん!」
「郁子……?」
綾の顔が曇り、ヤバい。突発的にそう思った。
「おい和也! あることないこと言うなや!!」
「何ー!? 真実じゃろ!!」
「郁子はただの友達だけん!!」
綾が俺に視線を移す。見ると、泣きそうだった顔はもうそこにはなかった。
……よかった。
「ほんとかや〜」
和也はまだ疑いの目を向けてくる。
何なんじゃ、いったい……。
「和也はどうしたのー?」
綾がおかしそうに笑いなが問い掛けると、「どうしたの、じゃとぉ?」と、和也は不満そうな顔をする。
「だってよ! 綾と京は付き合っちょるんじゃろ?」
「え!? 付き合ってないよ!! ななな、何言ってんの!?」
「え? そうなのかや?」
俺は呆れた様にフーっと息を吐き、和也を見据えた。



