「……もういい…」
予想外のことが起きて、寝起きだというのにドッと疲れが押し寄せる。
それよりも、律兄と親父は綾に起こされちょーに、俺だけ起こされんかったのが何となく不満だ。
「京、何回起こしても起きないんだもん」
綾がいつのまにか俺の前の席に座っていた。
考えてたことがバレた?
茫然としちょると、綾がいたずらっ子みたいにニヤッと笑う。
「ふふーっ。京の寝顔初めて見れたから、いいけどっ」
「なっ……、勝手に見んなや!!」
「照れてるーっ!」
指さして笑うなや!
ハシャぐ綾につられるように、みんな笑っちょった。
俺は寝顔を見られて悔しかったけど、この楽しい雰囲気が心地良くて、最後には一緒に笑ってしまった。
その後みんなで一緒に、夕飯の食材を買いにスーパーへ。
律兄と綾はずっとじゃれ合い、もうすっかり俺の家族と馴染んどるみたいだった。
……直姉もいればいいのに。
きっと直姉も、綾のことを気に入るんじゃろうなと思いながら、ふたりが出逢う日を楽しみしちょる自分がいた。



