君を、何度でも愛そう。


──────…


「「「おめでとー!!!」」」


綾が皆に囲まれて満面の笑顔を見せちょった。


「ありがとぉー!」


7月のよく晴れた日。今日は綾の誕生日。


午後2時、クラスのみんなで綾の家にいる。テーブルにはケーキや唐揚げやジュース。


「これ、クラスのみんなからのプレゼントだけん」


そう言ったクラス委員長から、大きめの袋が綾に渡された。


「うそ! ありがとー!」

「開けてみちょー」

「うんっ」


今にも泣きそうな綾は、ピンク色の袋にかかった白いリボンをほどいた。


「……クマっ!!」


袋には、キャンディが入った小さい瓶を持つ真っ白なクマのぬいぐるみが入っていた。


「陽子ちゃんたちがね、綾ちゃんの部屋にクマのぬいぐるみがいっぱいあるって言うけん。クマ好きなんかなって。ねっ!!」


クラスの皆が頷くと、綾の頬が濡れた。


「うんっ。ずぎ……」


泣き虫って言葉は綾にぴったりじゃなと思いながら、自分の頬が緩んどるのを感じた。