「とわ、ちゃん」




捕まってしまった。


脳裏に浮かんだ言葉をなぞって振り返ると、顔色を悪くした天使がいた。
どことなく瞳に光が無いように見える。


怒り、悲しみ、心配


当てはまるものはそんな簡単な感情なんかじゃない。


やはり、執着だ。



「逃がさない…逃がさないから…」



ぎゅうううと抱き込まれる。
その声は震えていた。


神聖な鐘の前で
天使は血だらけの私を抱きしめる。


そして、赤に染まる。


背徳感が胸をつついた。
なにか、純粋なものを穢しているような感覚に陥った。