「はやく、呼べよ」
「……っ、なるせ、くん」
「もういっかい」
「成生くん」
「うん。なーに、ベンタ」
ようやく、うすくだけど、成生くんは笑ってくれた。
わたしから手をおろし、そのぶん距離をつめてくる。
「あ……ちかい、よ」
「舌、治ったんだろ?見せろよ」
強引にわたしの舌を確認した成生くんは「戻ってる。かわいい……」とよくわからないことをつぶやいた。
「やっぱおまえに名前呼ばれんの、いーな」
「そ、そう……?」
「うん。すげぇいい。かわいい。おれ以外呼んでほしくない」
な、なんちゅー糖度!!
やっぱり……ゲームがはじまってから、なんか変わった……よね?
お口は悪いしぶっきらぼうだけど、ベースには必ず甘さが含まれてるというか。
か、勘違いでなければ、全体的に愛しか感じない……。
トゲトゲな氷でコーティングしたハートマークをぶつけられてる感覚!ピャー!
つむじからつま先までムズムズした。
「あー!えと、話逸れたね!ごめんよ!な、成生くんは今日どうするの?わたしはのんびりお散歩でもしよーかなって思っててさぁ〜!」
ぎこちなさすぎる話の転換。
だってしょうがないじゃん。
わたしの知ってる成生くんは圧倒的塩対応!
こんなふうに甘々お砂糖モードなどあるわけがない!



