『そんな……
ご主人様、なぜ……』
なぜ?ですって??
ショックを受けているであろう声音にすら、イラッとしてしまう。
「申し訳ないけど、その疑問を持っている時点で、あなたと会話したくない」
たくさんひどいことをされた。
首を落とされ、不死なんていうとんでもない体にされ、生き地獄を味あわせてきた張本人。
挙句の果てには、苦しむわたしを見て大喜びしていたなんて。
誰が好きになれるの、そんなひと。
『ベンタ様……
おしえてください
なんでもします
なんでも直します
だから嫌いにならないでください
愛しているのです
お願い、ご主人様
あなたのためなら、私は──』
差し伸ばされた手を払う。
「時間がほしい。ダリのこと、まだ受け入れられない」
わたしはその場から去った。
ムカムカ、イライラ
ここへ来てからさんざん蔑ろにされてきたわたしのすべてが、時間差で怒りを放っている。



