‪‬♡NAH LAND♡





翌朝


鏡で舌を見れば、欠損が修復され元通りになっていた。


スカートに隠れる膝の傷もすっかり綺麗に。


この世界……ほんと歪んでるなぁ。


心の中でこぼしつつ、寝癖発見。


隣で眠っていた成生くんの姿はどこにもなかった。


先に起きて部屋を出たみたい。


髪を整え、セーラー服のリボンを結ぶ。


コスメなんてあるわけなくて、すっぴんでいるしかないのが不満。


ぐぬぬ……最低限のかわいさは乙女の基本なのに。


自室の扉を開いた瞬間、現れたのはピエロの仮面。





『ベンタ様!

お加減がいかがでしょうか?』





扉のすぐ横で待ちかまえていたダリと対面した。


昨日のゲームでわたしの死に姿を美しいと言った男。


そのピエロの仮面の下からは、あいかわらず高揚感のにじんだ声を発していた。



「あー……うん。このとおり……うぬっ」



『なんてことだ!

あなた様の美しい言葉を

ふたたびこの耳で味わえるとは!

ダリ、感無量でございます』





おもいきり抱きしめられた。


朝から暑苦しいというか、キョーレツ。


けどわたし、ぜんぜん許してないから。



「放して。……ごめん、しばらくあなたの顔見たくない」



痛いほどの腕から逃げ出す。


そんなわたしを、ダリは固まったまま見つめた。