プラチナ王子



「しねーよ。蹴られたくねぇからな」

「……」


何も言わずジッと見つめ返していると、改めてかっこいい人だなぁと思う。


まあ、王子には到底及びませんけどねっ!



「え? 和解? 和解したんすか?」


そう声を掛けてきたのは大聖。どうやら向かい合っていたあたしと金髪男をハラハラしながら見ていたらしい。


……和解?


あたしと金髪男は顔を見合わせて、どちらからともなく口を開いた。


「俺は心が広いからな」

「思ってたよりは害なさそうだし」

「あ……そう。まあ、喧嘩しないならいいっすけど……」


大聖は心配性だなー。いい奴っ!


「えー……っと、で、名前なんですっけ?」


くるりと金髪男に笑顔を向けると、「はぁ!?」と驚かれ……いや、ふざけるなって怒ってるのか。


「吾妻 隼人(あずま はやと)だよ! っつーか俺の名前も知らねぇとか有り得ねぇだろっ!」

「ああ、さっき聞いたけど忘れちゃって……隼人ね! 覚えた!」

「呼び捨てかよ!」

「バスケしたーいっ」

「聞けっ!」


隼人は「先輩って付けろ! 敬え!」と喚いていたけど、軽やかにスルー。



やっぱ男はネチネチしなくて後腐れないし、楽だな。仲良くなれそう!