我慢の限界に達して拳を振り上げた時、体が後ろに引き寄せられた。
――え……。
あたしが握った拳は、透き通るほど綺麗で大きな手に開かれる。
「……オンナノコがケンカ、ダメ」
はひー!! あたしの頭に顔が乗っかってる! てか手! 腰っ!
左手をあたしの腰に回して、右手であたしの手を掴んでいたのは、紛れもなく王子。
「……っ昴先輩……」
密着しすぎて、気絶しちゃいます……。
「その汚い手、離せや」
翔太先輩が奈々を掴んでいた男の手を払って、奈々をすぐ後ろに隠す。
「しつこい男は嫌われますよ?」
キョウ先輩まで……。
「またお前か……昴」
え……。
唸るような金髪男の声に昴先輩を見上げると、めっちゃ嫌そうな顔……。
可愛い! そんな顔もするんですね! じゃなくてっ!
もしかして、昴先輩を閉じ込めた3年のイケメン集団って……この人たち!?



