―――――…
あれ?
「大聖がパンってめずらしいね」
昼休みはほぼ毎日学食に行ってるはずの大聖が、パンをくわえて教室に入ってきた。
「学食すごい混んでんだよ」
「へー。何でかな」
「今日は暑いからじゃないかしら」
奈々がお弁当を広げながら言うと、大聖が違うと言うように首を振る。
「ふたり、昨日学食行っただろ」
あたしと奈々は顔を見合わせたけど、大聖の言葉の真相までは理解出来なかった。
「行ったけど、それが何?」
「入学してから初めて奈々さんが学食に現れたって、先輩が大騒ぎしてた」
――ぶっ!
「はははははっ! さっすが奈々!」
「奈々さん部活入ってないし、先輩とか見る機会少ないから、噂聞いて集まったんだよ」
何それすごい! さすが校内一の美少女!
キャッキャッとはしゃぐあたしとは反対に、奈々は不快と言わんばかりの笑顔を大聖に見せていた。
「モテるね~、奈々!」
「私は見せ物じゃないわよ」
奈々は迷惑極まりないって感じで大きく溜め息をつくと、大聖が「あとさ」と話を続ける。



