プラチナ王子


――――――…


「ふぅん? それで?」

「だから、彼女になりたいなって」


授業中、窓際に座るあたしは前の席にいる奈々とコソコソ喋っていた。


「告白するの?」

「しようかなーって」

「出来るの?」

「でっ、出来るかな……」

「無理でしょ」

「ひどい!!」

「向井うるさい!」


先生に怒られると、教室に笑いがおこる。


「ご、ごめんなさい……」


先生は「まったく……」と言って授業を再開したけれど、あたしと奈々はお喋り続行。


奈々は極力前を見ながら、身を乗り出すあたしに声を掛ける。


「フラれたらどうするの?」

「……」


フラれ……フラれたらどうすんだ!?


「きっともう、友達にも戻れないわよ? 喋れないし、お昼も一緒に食べられない」

「……そ、そんな……」


フラれたらそんなことになるの!?


告白がそんなにリスクを伴うものだったなんて! 新手のホラー映画より、おっそろしいですね!


「見てるだけに、逆戻りね」

「いやだぁぁぁああ!!」

「向井ぃぃいい!」


先生の投げたチョークが額にクリーンヒットしたけど、それどころじゃない。