【短編】虹色に願う放課後

「特に決まってはないけど、7月中には。そこそこ遠いけど、家具とか家電は自分の部屋にあるものしか持っていかないから、じいちゃんの軽トラで運ぶ予定。じいちゃんとび職だったからさ、すんごい力持ちなの。椅子もひょいって片手で運んでて。でもピー太には弱いんだよね。体当たりされて毎回うおぉぉ〜って悶絶してた」

「そうですか」



再現する彼に淡々と一言で返す。


急に決まったって言ってたから、早くても来月の頭くらいだと思ってた。

でも、来月はお盆があるから、渋滞する前に運び終えていたほうが楽か。



「……寂しい?」

「は?」

「まさか今月中に行くとは思わなかったよ〜って顔してる」



ニヤニヤ顔。性悪プリンスくんのおでまし。

「違うわよ!」と言い返したいところだが、図星のど真ん中だったため、声が出ず。


クラスメイト、担任の先生、教科担当の先生。

みんなにメッセージをもらって嬉しいのはわかるけどさぁ。最後だからって、調子に乗っていいとは言ってませんよ⁉



「あまのじゃくだねぇ〜」

「うるさいっ。こっち見ないでよ」

「じゃあそんな寂しがり屋の八雲ちゃんのために、俺から1つプレゼント」