○家
◇次の日の朝


澪「ふぁー……おはようお母さ……」


階段から降りてくるなり、蓮夜のことをお母さんと呼んでしまいフリーズする澪。


澪「わっご、ごめん!!蓮夜くんと暮らすんだった!」

蓮夜「ったく、しっかりしろよ」

澪「本当ごめん……っていうか、朝ごはん作ってくれたの?」


現在、蓮夜が料理を机に運んでいるところだった。


蓮夜「……自分の分だけ作った。お前のはあまりもんだ」

澪「そ、そっか」
(その割にしっかりしたもの作ってるけど……もしかして蓮夜くんって、ツンデレ?)

澪「……えっと、じゃあいただきます」


両手を合わせる澪に続いて、いただきますと言った蓮夜。


蓮夜(一口ちっちゃ……小動物かよ)


まだ澪への気持ちに気が付かないまま、そんなことを思っている蓮夜だった。

澪(すごい、料理がすぐになくなっていく……)


お互いに食事の様子が気になる。


蓮夜「そういえばお前、いい人だと思われたいって言ってたよな?」

澪「うん」

蓮夜「なんでだ?別に嫌われたっていいだろ、好きでもない奴ら相手なら」

澪「うーん……嫌われるの好きじゃないし、いい子にしてるのが一番楽って知ってるから」

蓮夜「……そうかよ」