「ねぇかなちゃん、私……恋してみたいの。」
「……いきなりどうしたの? 望羽がそんな事言うなんて珍しいじゃん。」
「珍しくないよ! ずーっと前から思ってた事だよ!」
パラパラと紙がめくれる音をいくつか耳にしながら、私は目の前の彼女にそう宣言した。
私、七橋望羽。明日から高校生になる元中3。
お友達のかなちゃん、こと日生叶ちゃんと一緒に塾の宿題をしていたところ。
でも今は絶賛休憩中で、だからこそかなちゃんにそう伝えたのだ。
「私ね、お姉ちゃんに言われちゃったんだ。」
「何を?」
「……『望羽は女子力がない』って……。」
「えぇ?」
突拍子もない私の言葉に、かなちゃんが首を傾げて怪訝な表情を浮かべる。
そりゃそうだ、急にこんな変な事言ってるんだもん。かなちゃんが混乱するのもおかしくない。
変な事を言っている自覚はあるけれど、先日お姉ちゃんに言われたその言葉は深く心に突き刺さっていたままだ。
『望羽、あんた可愛いんだからもうちょっと美容とかに気使ってみたら?』
「……いきなりどうしたの? 望羽がそんな事言うなんて珍しいじゃん。」
「珍しくないよ! ずーっと前から思ってた事だよ!」
パラパラと紙がめくれる音をいくつか耳にしながら、私は目の前の彼女にそう宣言した。
私、七橋望羽。明日から高校生になる元中3。
お友達のかなちゃん、こと日生叶ちゃんと一緒に塾の宿題をしていたところ。
でも今は絶賛休憩中で、だからこそかなちゃんにそう伝えたのだ。
「私ね、お姉ちゃんに言われちゃったんだ。」
「何を?」
「……『望羽は女子力がない』って……。」
「えぇ?」
突拍子もない私の言葉に、かなちゃんが首を傾げて怪訝な表情を浮かべる。
そりゃそうだ、急にこんな変な事言ってるんだもん。かなちゃんが混乱するのもおかしくない。
変な事を言っている自覚はあるけれど、先日お姉ちゃんに言われたその言葉は深く心に突き刺さっていたままだ。
『望羽、あんた可愛いんだからもうちょっと美容とかに気使ってみたら?』