「蘭!!」
大きな声で名前を呼ばれて、私は呆然としながら顔を上げる。
「蘭!良かった、無事で。怪我はない?どこも平気?」
「お姉…ちゃん」
駆け寄って来たお姉ちゃんは、私をぎゅっと抱きしめる。
「どう、して?お姉ちゃん、病院は?」
「今朝退院して、そのままお父さんの車で連れて来てもらったの」
「なんでそんな…。無茶しないで」
「無茶なのは、蘭の方でしょう?どうしてこんな遠くまで…。私の為に、なんてことを」
お姉ちゃんは、私を抱きしめたまま身体を震わせて涙を流す。
私はぼんやりと視線をさまよわせた。
「ここ、どこ?」
「富士山の登山口よ。お父さんが、尊くんのスマホのGPSをたどってここに着いたの」
「尊の…」
そう口にした途端、私は一気に声を上げて泣き始めた。
「お姉ちゃん!尊が、尊が!」
「蘭?!落ち着いて、どうしたの?」
「尊が、私を助けて、代わりに尊が!!」
泣き叫ぶ私の声を聞きつけて、お父さんとお母さんも駆け寄って来た。
「蘭!無事だったのね。良かった…」
「どうした?尊くんはどこに?」
「私のせいで、尊がっ!!」
私はとうとう膝を折って、その場に泣き崩れた。
大きな声で名前を呼ばれて、私は呆然としながら顔を上げる。
「蘭!良かった、無事で。怪我はない?どこも平気?」
「お姉…ちゃん」
駆け寄って来たお姉ちゃんは、私をぎゅっと抱きしめる。
「どう、して?お姉ちゃん、病院は?」
「今朝退院して、そのままお父さんの車で連れて来てもらったの」
「なんでそんな…。無茶しないで」
「無茶なのは、蘭の方でしょう?どうしてこんな遠くまで…。私の為に、なんてことを」
お姉ちゃんは、私を抱きしめたまま身体を震わせて涙を流す。
私はぼんやりと視線をさまよわせた。
「ここ、どこ?」
「富士山の登山口よ。お父さんが、尊くんのスマホのGPSをたどってここに着いたの」
「尊の…」
そう口にした途端、私は一気に声を上げて泣き始めた。
「お姉ちゃん!尊が、尊が!」
「蘭?!落ち着いて、どうしたの?」
「尊が、私を助けて、代わりに尊が!!」
泣き叫ぶ私の声を聞きつけて、お父さんとお母さんも駆け寄って来た。
「蘭!無事だったのね。良かった…」
「どうした?尊くんはどこに?」
「私のせいで、尊がっ!!」
私はとうとう膝を折って、その場に泣き崩れた。



