同じ藤岡という事は、あの写真の男性が父親なのだろうか。
「そ、それで、私たちに何か…?」
「風花さんを迎えに来ました」
「え、風花を…?」
「うちの風花とあなたと、一体どのような関係で?」
両親は本当に心当たりがないようだった。
無理やり別れさせておいて、その相手のことは全く覚えていないだなんて。
「俺と風花を引き裂いたあなた達がそれを言いますか」
きっと、先輩と私は同じことを思っている。
「本当にどうしようもない人たちですね」
「ふふっ」
(やっぱり同じだった)
つい笑みが零れて、全員の視線が私に集まる。



