無理やり結婚を迫られていたら、助けてくれたのは最愛の元カレでした



どうやら、すでに両親によって結婚の話は進められていて、

私が言う事はすべて照れ屋だからという設定で受け流されるシステムになっているらしかった。

あまりのことで黙ってしまった私を見て納得したと思ったのか、両親はどんどん話を進めていく。

結婚式の日取りや、住む場所まで相談し始めた。

あまりのことで呆然としてしまい、否定する言葉が出てこなくなってしまった。

両親はどこまで私の人生を踏みにじれば気が済むんだろう。

短大へ行くのさえ大反対して、学費などの諸々のお金も手続きも自分でやるからと言ってやっとのことで説得したのに。

今度は結婚なんて大事なことまで、私の意思を無視して勝手に決めて。

「風花さん?どうかしましたか?」

俯いたまま動かない私を不審に思ったのか声を掛けられるが、私は返事が出来ずにいた。

ただただ虚しくて、悔しくて、あまりにも腹が立って。

何より、こんな場面になってもちゃんと言い返すことが出来ない自分が情けなくて。