毒で苦い恋に、甘いフリをした。

「輪を乱す邪魔者は排除しなきゃ」

「邪魔者?」

「あんたのこと」

「なに言ってんの…。ニカもかっちゃんもゆうれいも私の親友だから!乱してんのはそっちでしょ!?」

「でも隠れて親友とこんなことやってた奴のこと、菊池さんも信用できるかなぁー?」

「そんなのなんとでも…」

「あっっっはははははははは!!!本音出ちゃったじゃん!なんとでも言い訳できるって?自分の立場守るために付き合ってるふりして、柳くんにまた庇ってもらうの?じゃあ頑張ってみなよ!そのたびに私がぜーんぶ壊してあげる!」

「なんでそこまでするの…」

「あのね、もう我慢できないの。好きでもないひとに甘い言葉を囁くことも、本当に好きなひとが大嫌いな女にやさしい視線を向けてんのを見続けるのも」

「こころちゃん…酷すぎるよ…」

「ね、知ってた?」

「何を…」

「二学期になって柳くんの隣になって。本当に幸せだった。だから私ね、恥ずかしくて真正面からは顔合わせらんなかったから、ずっと窓に映る柳くんを見てた」

席替えをした日、ゆうれいの視線を感じていたけれど、こころちゃんはずっと廊下のほうを見ていた。

廊下を見ていたんじゃなくて本当はゆうれいを見ていたんだ。

「ずっとゆうれいからそっぽ向いて何を見てるんだろうって思ってたよ」