腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

「蓬様には感謝してますよ。主人を救ってくれたんですから」

「そんな交通事故みたいな言い方しないでよ。俺は今も前も幸せだし? まあ、それを見抜いてきた蓬に惚れたんだけどね」

「しかも実は天然、と……。翠が惚れるのもわかります」

「は? 絶対譲んないから」

「復讐が怖いのでしませんよ」



さすが泉。俺のことわかってる〜。



「てか男として見られてない、でしたっけ? 翠、ちゃんとプロポーズしました?」

「え!? したした、したよ! でもあのあとしてない……かも?」



嘘でしょ蓬、まさかプロポーズ忘れてる?



「あんなにいろんなことがあったから忘れてるんじゃないですか? 全部終わったことですし、しっかりプロポーズしてみては?」

「えー、なんか改まってするの恥ずくない?」

「じゃあもう一生独り身ですね」

「あー、うそうそ! わかった、プロポーズすればいいんでしょ。でも女子ってどんなのがいいの? やっぱロマンティック的な?」



蓬ならなんでも喜ぶか、平然とした態度でオーケーか……?



「そんなの自分で決めるものでしょう。聞かれてたらまずいですよ。女子ってこういうのは自分で考えてもらったものが嬉しいって聞いたことがあります」

「なんじゃそりゃ」



とにかく、作戦でも考えるかぁ。



「……ん、翠さん!?」

「あ、起きた蓬?」

「な、なんで翠さんの肩で寝てるんですか! 絶対こんな体制じゃなかった!」

「さあ? 可愛い誰かが寄ってきたもーん」

「う、嘘……」



あーあ、寝起きの顔も可愛いー。

早く襲いたいなぁ。