腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

きっと、いつか橙華にも好きな人ができるだろう。

橙華を大切にしてくれる人なら誰でもいい。



『ただ、橙華は絶対男見る目ないから私に相談してよ』

『お姉ちゃんシスコンなの?』

『今更かよ』



朝比奈さんにツッコまれて、橙華は苦笑いを浮かべていた。



『ともかく、会場に呼んだ人たちを味方につける。加賀美家も協力してくれますよね?』

『当たり前でしょー。俺も、加賀美家を継ぐこと決まったし』

『……え? だって加賀美家を継ぐのは柏陽さんだったはずじゃ……』



問いかけても何も言わない翠さんに呆れていたとき、冬月さんが耳打ちで何か言ってきた。



『翠、あなたが九条家に報復するときに有利になるように、柏陽と両親を脅したんですよ。まったく、無茶が過ぎる』

『翠さん……』



感動していたとき、和葉に肩を叩かれた。



『あとでにして。でも、そうなったら準備までに時間がかかる。私と橙華は家でも肩身が狭くなるし』