腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

『私、継ぎます』

『え……!?』



さすがに驚いた。

だって、あんなに嫌ってた九条家を自分から継ぎたいだなんて。



『まさか、翠さんが何か言ったんじゃ……』

『いやいや、そんなわけないじゃん。悪人にしないで』

『そうよお姉ちゃん。私は……あの親がいなくなるなら、私がしてみたい』

『……相当、経営は難しいわよ』



橙華は首を横に振って、“それでもいい”と言った。



『私だって、家でいろんなこと学んでた。それに、困ったときはお姉ちゃんが助けてくれるんでしょ?』

『……やっぱりこの姉妹似てる』



翠さんが言っているのは、図太いところだろう。

確かに、私もこんなに図太く強かだとは思っていなかった。

橙華の強い眼差しに、私は折れた。



『わかった。とりあえず、あの親たちを失脚させる。それからは橙華に任せる。家の経営も好きにしていいし、婿を迎えたって』

『婿……』