『そ、それ本当にするんですか?』
『もちろん。ま、ぜーんぶ和葉ちゃんの提案だからね』
『和葉……恨み持ちすぎ……』
和葉が考えた作戦はこうだ。
まず、桜小路白斗との披露宴を行うこと。
もちろん、入籍はせず、結婚前の挨拶という体ですること。
そして、桜小路家と九条家の汚職、虐待、諸々の悪事を晒すこと。
『でもこれ、本当に上手くいくの? だって、自分の家を悪く言いたい娘なんていないでしょ? それに、九条家がなくなったら私と橙華、和葉はどうするのよ』
ここまでの悪事を晒せば、もう取引相手などいなくなる。それは九条家存続の危機になる。
和葉は、ふっふ……と意地悪く笑った。
『その場で橙華が家を継ぐことを公表する』
『は、はぁぁあ!?』
それは、思ってもみない言葉だった。
だって、継ぐのは私以外有り得ないと思っていたから。
そもそも、九条家に恨みの持つ橙華が継ぐわけない……と思っていたら。



