腹黒王子様は、孤独なシンデレラに愛を抱く。

加賀美家の御曹司にこんなことを言ってもいいのだろうか。

翠さんはもう、加賀美家を継ぐことが決まっているのに。

本当ならば、加賀美柏陽が家を継ぐはずだった。

しかし。

翠さんがやったのだ。

加賀美柏陽の今までの行い、婚約者がいながらの浮気。

そして、私と同じく両親からの虐待。

それをネタに脅し、見事加賀美家の跡取りの座を勝ち取ったのだ。

加賀美家は財閥界隈ではトップに存在するほどの栄えている家。九条家なんかがとても手を出せる相手ではない。

それを父親たちはわかっている……はずなのに、今この場で喧嘩を売っている。



「なっ、何が目的だ……!! 九条家を潰すことか!!」

「ええ、そうよ。でも、私が潰す標的はただあなたたち……。九条家はもう一人の娘、九条橙華が継ぐ」

「は、はぁ!?」



全ては、一週間前のこと。