キスしてよ、罠でもいいから



「っ、朔夜くん~、ごめんね、わたし企画書に書かれてた内容知らなくて、言い訳にしかならないけど、っう、」


「いーよ別に。みほちゃんがそれで俺を助けるためにここに来たことの方がだめ」


なで、と優しい手つきで頭を撫でられる。

きゅう、心臓が疼いた。


「っはあ、みほ無事!?」


再び扉の音が鳴って入ってきたのは陽向くん。

どうして2人とも……。

「実はさ、みほの姿が見えないって言ってきたのは陽向なんだよね。責任感強いのは知ってたけど、このまでするとは思わなかった」


責任感、が強いから助けに来たんじゃなくて朔夜くんだから助けに来たんだよ、と言おうと思ったとき、朔夜くんのうしろから鉄パイプを持った人が歩み寄ってるのに気づいた。


「っ、朔夜くん!」


ドッ、


再び鈍い音がしたけど、それは、


「やればできんじゃん。陽向」


うしろから男の人を飛び蹴りした陽向くんのだした音だった。