そうは言っても冷蔵庫には当然なにもないし。

辛い……、


もう1回ベッドに横になると頭の中には色んな人が出てくる。



『ほら、企画書返してあげないよ?』


不敵に笑う朔夜くんはひじょーにうるさい。


『みほ、大丈夫?』


優しく語りかけてくれる日向くん。



『ごめんねぇ、みほ。少しだけ頑張って』


手を合わせてるお母さん。



全部、過去のことなのに今言われているように感じる。
よっこらせっとだるい体を動かした。


今日バイト代も来るだろうから食べ物も買えるし、1日だけ。1日だけ頑張ろう。



━━━━━━って思って家を出たのに。


「うう、くらくらする」


「みほちゃん、顔色すっごく悪いよ?保健室いく?」



心配そうに声をかけてくれるのは友達のかのんちゃん。
視界がぐわんぐわんするしお腹は空きすぎてもうなにも感じない。


「うーん、授業はさぼりたくないんだよぉ」