「ほら、びっくりした顔とか……すごく可愛い」
「っ……」
頭をそっと撫でられた。
不思議と嫌な気はしない。
「じゃあ今日から本友達、よろしくね」
「えあっ……うん……!」
いいのかわからない。きっとファンクラブの女の子たちが知ったら私、消されてしまうだろうけど……ただただ、嬉しかったのだ。
男の子と話すのは嫌いじゃない。
それから2分と経たないうちに、クラスメイトたちはやってきた。
「おはよー彩」
「お、おはよう……」
肩にポンと手を乗せて、挨拶してきたこの子。
金髪が目立つ。お化粧もしていてとびっきりの美人さん。この子はいわゆるギャルだ。
そして大好きな幼なじみである親友。
「どした?なんかあったの?」
「ううん、なんでもないよ」
美玲ちゃんはとっても一途で彼氏にゾッコン。
だから、如月くんと私が関わったとて妬みはしないと思う。