シュガーコート



「あーなんで今日部活ないの!? いまのわたし絶対最強なのに!!」

「え……最強の千花とかこわすぎ……」

「それ今度の大会にぶつけてほしいわ」

 メンタルが回復した反動なのか、とにかく体を動かしたい欲が高まる。引き気味の亜矢と双葉にウザ絡みしながら、わたしはやっと重い荷物をおろした気分になっていた。

(これでやっと、やっとひなたと先輩のことを祝福できる)

 二人の幸せを願えなかった自分はもういない。

「ねえ、なんか視線感じない?」

「あー分かる。最近部活でもときどき……」

 わたしは自分の気持ちの変化のことで頭がいっぱいになっていて、二人のそんな会話を軽く聞き流していた。