呆けるわたしの肩を双葉がつつく。
「玉センがなんて?」
「あ、うん。部活ないこと女バレ二年に伝えてくれって」
「りょーかい」
わたしは胸のあたりをさすってみて考える。
先輩を前にしても、いまのわたしには辛さもない。心拍数も変わらない。つまり平然としている。
ひなたのノロケ話を聞いたときも、わたしは話の続きをせかしていた。
あのとき、もう先輩のことはどうでもいいのかとひなたに聞かれた瞬間は言葉に詰まってしまったけれど、それは言葉選びの問題で。
(これってやっぱり……完全に立ち直ったってこと!?)
こころの底からむくむくとポジティブな気持ちがわきあがる。
安堵感と嬉しさが混ざったような、不思議な気持ちだ。


