シュガーコート



(結局、手繋ぎたいって言われてこっちから手を差し出しちゃったし。ああもう、思い出すだけでも恥ずかしい……)

 勝手に熱くなるを頬をこすりながら道に出ると、家の前の交差点でひなたと会った。

「千花ちゃんおはよう。一緒に行こう?」

「うん、おはよう。ひなた」

 ひなたと肩を並べて登校するのは久しぶりだ。

 いつもはわたしが朝練で早く出るから会わないけれど、今日は授業前に全校集会があるから朝練がない。

 お互いの傘が触れ合う距離で、ひなたがもじもじと話を切り出す。

「実はね、この前のデートで先輩と手繋いじゃった」

「え」

「デート三回目でやっとだよぉ。遅いと思わな――」

「ほ、ほんと!?」

 タイムリーな話題に思わず食いついてしまう。ひなたは目をパチクリさせて頷いた。

「どうだった? ひなたから? 先輩から? いつどこでどういうシチュエーションで!?」

「え、えっと。たまたま手が触れてその流れで……」

「そ、そっかあ」