敦さんの唇がまた傷に触れる。唇が触れるたびに心拍数が上がっていき、頰が赤くなるのを感じた。恥ずかしいのに、触れられることがどこか嬉しくて……。

「敦さん。あの、恥ずかしいです……」

何とかそう言うことができた。敦さんはすぐに「急にこんなことしてごめんね」と謝り、私の手はようやく解放された。……まだ胸はドキドキしてるけど。

「胡桃ちゃんはソファに座って待ってて」

「えっ?でも……」

「怪我してるんだから。ね?オムライスなら僕でもパパッと作れるよ」

「じゃあ、お言葉に甘えます」

敦さんが作ってくれたオムライスは、とってもおいしかった。それを言うと敦さんは嬉しそうに笑ってくれた。私ももっと料理の腕を上げなくちゃ!